超高速インターネットのための無線通信技術
山梨大学 工学部 電気電子工学科担当
助教 中村 一彦 電子メール:knakamura@es.yamanashi.ac.jp
ホームページ:http://www.ics.es.yamanashi.ac.jp/~knakamura/
最近、インターネットでやり取りをする情報のサイズが飛躍的に拡大しています。例えば、高速インターネットを利用できれば、家庭でもDVD品質の動画が見られるようになったことが挙げられます。これは、光ファイバ通信などのような有線の通信システムの通信速度が向上したおかげです。
一方、皆さんにとって身近な通信システムは何?と尋ねられたら、携帯電話や無線LANを挙げることができるでしょう。携帯電話の普及によって、時間や場所を選ばずに、メールや電話,インターネット上の情報を見られるようになりました.また、無線LANによって、家庭のどこででもケーブルなしでインターネットに接続できるようになりました。このように、これら無線通信システムは、扱いやすさという点でこれまでのインターネット普及に貢献してきたといえるでしょう。
ところが、無線通信システムについてはまだまだ課題が残されています。例えば通信速度については、非常に高速な無線通信が可能なUWB(Ultra Wide-Band)方式などが盛んに検討されていますが,光ファイバ通信と比べて数百分の一とまだまだ遅いという問題があります。しかし、通信速度を上げようとすると、雑音・ひずみ・電波干渉などによって通信品質が劣化してしまうのです。
そこで我々は、無線技術のさらなる高速化・高品質化を目指した研究を行っています。本研究では、ディジタル信号処理や光信号処理といった技術を利用して、将来の超高速インターネットのための無線通技術およびデバイスの実現を目指しています。
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