高機能アナログ集積回路

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山梨大学 工学部 電気電子工学科担当

准教授 佐藤 隆英  電子メール:takahides@yamanashi.ac.jp

ホームページ:http://www.ccn.yamanashi.ac.jp/~takahides

スマートフォンやゲーム端末などの機器は近年目覚ましい進歩をとげています。小さな筺体内で高速・複雑な信号処理を可能にしているのは集積回路(LSI)です。当研究室では集積回路を研究しています。現在多くの機器はディジタル信号処理を用いています。ディジタル信号処理は、①ノイズに強い、②集積化に適する、③多機能化が容易などの利点を持つため、急速に進歩しました。しかし、私たちが感じる音、温度、色(光)などは時間に対して連続的に変化するアナログ信号です。高度なディジタル信号処理を施した出力信号も、人間が理解するためにはアナログ信号に戻さなければなりません。この役割を担うのがアナログ集積回路です。0と1の集まりであるディジタル信号が、アナログ集積回路により人間の感情を揺さぶる美しい音楽や映像などとして出力されるのです。さらにアンテナや種々のセンサから得られる電圧や電流などの信号の多くもアナログ信号です。センサから得られた微弱な信号は直接ディジタル信号処理回路で扱うことが出来ません。信号を増幅し、必要な信号の選別を行ないディジタル信号処理回路が処sato2理可能な信号に変換するものアナログ集積回路の重要な役割です。アナログ集積回路はディジタル信号処理の高機能化と共に重要性を増しています。当研究室ではこのアナログ集積回路の低消費電力化、高速化、低雑音化等、アナログ集積回路の抱える様々な課題の解決を目標とした研究を行っています。また、熱や振動などのエネルギーを自然界から回収するエネルギーハーベスティング技術を用いた電源回路や集積回路を設計するコンピュータプログラムの研究も行っています。